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第1回 オリジナルグラフィック誕生


■自己主張のためではなく…

  2006年までのレアルエキップのコンプリートマシンは、ほぼフルカスタマイズの仕上げでありながら、ルックスからはあまり強い自己主張は感じられなかったのではないだろうか。プロテクションパーツも、重量増を避け、コンパクトさを損なうことのないよう、スリムで自然なフィッティングとなるように設計されるため、一見するとスタンダードと大きく変わらないように見えたかもしれない。わずかにラジエターシュラウドにロゴマークをデザインしたデカールが目立つ程度だった。
 だが、2007年モデルからは、オリジナルのグラフィックを採用。同じブルー基調ながら、レアルエキップスペシャルであることを強くアピールするものになっている。その性能、その完成度を主張するかのようなデザインだ。
  しかし、オリジナルグラフィックの採用は、必ずしもそうした自己主張のためだけというわけではない。そこにはやはりレアルエキップのモノ造りに対するフィロソフィ(理念)があるのだ。

YZ250F SMRはチームレアルエキップのスポンサーロゴも入ったレーシングレプリカのデザインとなっている

  WRシリーズ、YZシリーズに共通する、ブルーのプラスチックは、新しいうちはとてもクールで、ヤマハらしいシャープなデザインを強調するものでもあるのだが、どうも、使い込んでいくと、石が当たったり、折れ曲がったりした部分が白く変色するのが目立ったり、また、摩擦によるケバだちが目立ちやすいというユーザーの声があった。確かに、他の色のプラス チックに比較すると、経年劣化による「ヤレ」が目立ちやすいようだ。プロやセミプロのライダーであれば、シーズンに何度も外装品を取り替えるということも可能だが、一般ユーザーでは
なかなかそうもいかない。フェンダーや、シュラウドなどは特に傷みが激しい箇所だが、割れたりすることがなければ、がまんしてそのまま使うことが多い。
  高価なマシンを購入したのに、半年、1年で、すっかり中古車然となってしまう、特にブルーの外装ではそれが顕著というのではユーザーにも申し訳ない。なんとかならないだろうか…。そこで生まれたのが、このオリジナルグラフィックだ。
  プラスチックを保護し、きれいな状態で長く乗ることができる。もちろん、激しく転倒すればデカールも傷ついてしまうが、多くの場合はあらたにデカールを貼り直すだけで、再びきれいな状態を取り戻せる。ブルーの外装を美しいコンディションで保つのが難しいと考えていたユーザーにきっと喜んでもらえるはずだ。

流行のフレアデザインが
ベース




フェンダーやライトカウル、またフォークプロテクターなど左右のあるものも、それぞれ個別にパーツとして購入していただくことができる

■パーツごとのラインナップを実現

  オリジナルグラフィックという製品は、もちろレアルエキップの独創などではなく、すでに多くの製品がたくさんのブランドから発売されている。だが、ほとんどの製品は1台分がセットで販売されているが、パーツごとに購入することはできない。コスト面を考慮すると無理もないことなのだが、しかし、それでは結局、どこかが傷ついてしまっても、そのままガマンして乗り続けることになってしまい、レアルエキップが考えたメリットを提供できないことになる。そこで、レアルエキップの製品では、各パートご
と、左右があるものは、左右それぞれ単体で補修パーツとして購入できるようにした。コスト面では多少厳しいものになるが、ユーザーは手頃な価格でマシンのコンディションを維持することが可能になる。左スイングアームだけ、右のラジエターシュラウドだけ、あるいはフロントフェンダーだけ、というように傷がついた部分だけ交換することができるのだ。
  グラフィックの製造は、エンデューロ、全日本モトロクス、MOTO1ライダーのトップライダーのマシンを数多く手がけるウランマーキングデザインが担当。柔軟性が高く衝撃にも強いプロテクトタイプの透明なベース(0.3mmの厚手素材)を選び、屋外対候性の高い高解像度のプリントを施している。また、接着剤もWR、YZのプラス チックに最適なものを使用。接着力が強いため、必ず「水貼り」といって、霧吹きなどで接着面を濡らしながら作業しなければならないが、そのぶん耐久性は格段に良く、オフロードマシンには最適のグラフィックに仕上がっている。
  試作から製品化までには、丸1年のテスト期間を設けた。現在のものとはデザインも違うが、素材、接着剤もさまざまなものをテスト。エンデューロ、スーパーモタードの実戦で繰り返しテストし、改良を加えた。
  ウランマーキングデザインの小嶋氏は「とてもタフなグラフィックに仕上がっていると思います。転倒してもそう簡単に破れたり、剥がれたりはしませんが、普通のブランドのものとは違って、パーツごとにラインナップしているので、1シーズンだけではなく長く使っていただけるんじゃないでしょうか」と話す。
  ただし現状に満足することなく現在も改良が進められている。過酷な使用状況によっては、端部からの剥がれが起きることがあることがわかっており、素材のシートは大きなロールとして製造されているため、その「巻きグセ」が剥がれの原因になっている可能性を検証。素材の厚み やより良い接着剤を求めるとともに、裁断の方向を直角方向に変更した試作品をテスト中。次のロットではさらに高い品質の製品になるはずだ。
  デザインは、自らもスーパーモタードレースなどを楽しんでいるデザイナーのTachi氏が腕をふるってくれた。ベースマシンの素性の良さを引き出すという、レアルエキップのコンセプトを もとに、自らもWRに乗るライダーとして現在のトレンドとともに見事な感性で表現してくれたデザインになっているように思うが、もちろん評価はみなさんにお任せするべきだろう。
   
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