

|
天竜川遡行
■寂愁の街、伊那
伊那はまだ天竜川の中間と言ってもいいところだ。そういえば、昨年は大変な豪雨で伊那の街は堤防決壊の寸前だったのを思い出す。天竜川は普段は広い川原を持つ川だが、やはりあなどってはいけない自然の力を感じてしまう。
|
 |
伊那市外を流れる天竜川。普段はおとなしい川だが、ひとたび荒れると、本当の意味での脅威となる。 |
|
| いつもはサーキットのマネージャーと夜にしか出歩かない街を、今日は昼間にバイクにのって尋ねてみた。なぜだかはっきりとした理由があるわけではないが、伊那の街が好きだ。昭和にタイムスリップしたかのような、なぜかノスタルジックな街並み。遠くに見える南アルプス、反対に目をむければ、甲斐駒ケ岳。日本一人口に対する飲み屋さん(!)の数が多い街。夏でも涼しく高原のようなさわやかな空気。遠州地方に住んでいながら暑がりの私にとってはうらやましすぎる環境だ。冬はさすがに寒い日が続くらしいが…。 |
そんな時に荒々しい天竜川の最後が切り立った山に終わらずに日本で3番目の大きな湖、「諏訪湖」というのが面白い。何か予想された結末を裏切られたような感じだ。
諏訪湖。「暴れ天竜」の異名を持つ天竜川の源流が、こんなに静かな湖というのは、ちょっと意外。夕方の光りが美しかった。 |
|
|
諏訪湖で有名なのはなんと言っても夏の花火大会だろう。私もYSP茅野、現在のモトガレージ社長の浜さんに何度もつれていってもらった。
浜さん、さすがは地元。バイクや自転車で行っては大混雑をたくみにきりぬけ、いつの間にかかぶりつきのポジションに。眼前で繰り広げられる壮大な花火大会は心の中の何かを呼び起こす。この花火大会をきっかけにゴールインした浜さんのところのお客さんもいるぐらいだ。 |
|
|
| さて、そんな茅野のバイクショップ「モトガレージ」の3代目社長が浜さんだ。バイクが大好きでオフロードが大好きでバイクイベントのアイデアをいっぱいもらった。何より自分も楽しんで、お客さんを楽しませる天性がすばらしかった。集まってくるお客さんも個性豊かでおもしろい仲間だった。 |
| メーカーのイベントを八ヶ岳の周りや車山で開催しているときもいつもいつも手伝ってもらっていた。そんなつながりから、5年ほどまえに一緒にレアルエキップをやってもらいたいと思ったのだが、私の若さゆえか残念ながらベクトルが合わずその夢はかなわなかった。ちょっと苦い思い出…。 |
今日の宿はここ茅野。
久しぶりに浜さんと飲みたかった。夜の街の徘徊の仕方を教わったのも浜さんだ。この地域独特の6年に1回の奇祭「御柱」に、先頭きって参加している浜さんに、イベント中に呼び出されて、呑まされ歌わされ「イベントがあるんだろう、早く帰って寝ろ!」と言われ、そのすべてを憶えていてもらえなかったこともある。飲むときは徹底して飲む。
今夜も3軒行った。3軒目でラーメンの丼に顔を突っ込んで寝てしまった浜さんを、これまたかつてのいつものように飲み屋のご主人にお願いして私はふらふらと宿までの道のりを歩いた。月明かり。そして信州の夜らしい冷たい風が頬にあたり、これまた気持ちのいいものだ。
|